H3-VRのBluetoothユニット到着、便利か?

立体音響マイクのH3-VRに通信機能を持たせるBluetooth Adaptor BTA-1が到着。USBのBluetoothユニットかと思ったらZOOM社独自仕様のコネクターなのだ。
写真のように、ちょいとむき出しなので現場で心配だなぁ。落としてここをぶつけたら中身が壊れそうな気がする。

接続は簡単でアプリもシンプルで操作性がいい

このBTA-1を付けると、スマホのアプリからH3-VRを操作することができる。H3-VR本体でのせって変更は横並びの小さなボタンを押しまくるので面倒なんだけど、アプリの操作は非常に快適だ。できることは本体とほぼ一緒だ。このユニットを付けていると、H3-VRの起動時に砂時計マークが出る。ユニットの初期化などをやっているんだろうね。その分だけ起動が遅くなるけどね。
H3-VRから離れた場所から録音の開始・停止ができるのは便利で、なおかつ、本体を触らなくていいので、触った時のタッチノイズが入らないのも助かる。

音も飛ばしてくれたらなぁ

遠隔で操作できるのは有難いものの、肝心な音は無線で飛んで来ない。音まで飛ばしてくれれば完全なリモート収録ができるのになぁ。
これはZOOMのF8nでも同じで、この高性能レコーダーもアプリを介してスマホやタブレットで遠隔操作が可能だ。しかし、音は飛んで来ない。
まぁ、音だけなら別に無線の送受信機を付ければ済むので、プロの現場ではなんとかなるけどね。

絶対に必要かどうかは、意見が分かれるよね

このBTA-1は、別売りオプションなんだけど、まぁ、確かに必須の機能じゃない。というのも、一度セッティングしたら後は録りっぱなしなので、普通は必要ないかもしれないっすね。
でも、一番素晴らしいのは、録音中にマイクゲインを自由に変えられること。しかも、マイクに触る必要がないので、上記のタッチノイズも気にしなくていい。
ライブ演奏などで、マイクをセッティングした後、演奏が始まって音量がリハーサルと違うなんてことはよくあることなので、それを遠くからピークメーターを見ながらゲイン調整できるのだから、そりゃ有難い。しかも、録音中にアプリを閉じてもH3-VRは録音を続けるし、後からアプリを立ち上げても、自動的に再接続してくれる。もちろん、アプリの切断・再接続でノイズが入ることはない。

ということで、小生はBTA-1を買って正解だと思っているぞ。

H3-VRレビュー(2)喫茶店で環境音を録る

千葉の中途半端な田舎町の駅前ですが、SEIKODOという喫茶店があり、ここのコーヒーが非常に美味しいのですよ。もちろん自家焙煎、店主の気合が伺える。ここでH3-VRのテスト中なんだ。

H3-VRを持ち出して遊び中

店中、焙煎機の音であふれている。BGMは小さめ。
ここで環境音の録音テストをしている。
どのくらいのゲイン(マイクボリューム)がいいのか、キーボードを叩く音とのバランスなど、映画の録音を想定して実験中。

H3-VRは机の上に置いて録音しても気にならないね

さて、実際に録音を始めているけど、なんとも言えない可愛いボディーなので、みんな気にならないみたい。アロマポットみたいに見えるなぁ。
これまで、いろいろなマイクを使ってきたけど、これほど環境に馴染むマイクも珍しいですね。
普通のマイクは、棒状なので、録る向きが気になるというか、マイクを向けられている方向が分かっちゃうので、それが場の空気を緊張させるんだけど、H3-VRは全然大丈夫だなぁ。これもマイクとしては面白いと思いますね。

H3-VRは本当に人間の耳で聞いているのに近いぞ

さて、環境音をいろいろ録ってみて感じているのは、人間の耳で聞いているのに本当に近いということ(バイノーラル再生)。おそらく、ノイズレスだからだと思います。
マイクゲイン(マイクボリューム)をどのくらいにするかが、録音の最重要なポイントなのですが、ノイズが少ないので、環境に応じた好きなゲインにできるのが嬉しいですね。
他のZOOM製品のマイクゲインは、ボリュームのメモリで6〜7割くらいが美味しいのですが、たぶん、このマイクもマイクゲインで60〜70がいいのでしょうねぇ。60だと環境ノイズが-36dB以下になるので、編集時に取り除くのが楽です。この状態でマイクから50cmでの人の会話がピーク-6dBくらいになるので、ちょうどいい感じです。
上の写真はゲイン80と相当大きなボリュームになっていますが、自然な感じで録れています。

H3-VRは自立するのがいい

さて、実施に街中で使っていて一番良いと思ったのは、マイク自体が自立しているということです。普通のバイクだとスタンドが必要だし、マイク付きレコーダーでもやはりスタンドが必要です。これが意外に人の目を引くのと、録音の妨げになります。先ほども書きましたが、マイクの方向が録音には重要になるので、何を録るのかをはっきりさせないといい音が録れません。しかし、H3-VRの場合には、ただ机の上に置いておくだけでなんでも綺麗に録れます。狙いは後(編集)で決めればいいのです。これは非常に有難い!

H3-VRレビュー(1)

立体音響(アンビソニック)マイクのH3-VRを一晩使ってみて、とりあえずのレビューです。

低ノイズで高感度マイク

まず、さすが最先端のデジタルマイクだけあって、これまでのアナログ音響機器とは比べ物にならないほどの低ノイズ&高感度なマイクになっているぞ。アンビソニックじゃなく、普通のステレオマイクとして使っても遜色がない。これは放送品質というか、映画の録音でも、他の名機と呼ばれるマイク+レコーダーに負けない品質だと思う。それが3万4千円なのだから、いやぁ、びっくり。

H3-VRは、収録後にマイクの向きを自由自在に変えられる

映画の撮影現場でも活躍しそう。例えば2人の役者が向かい合って会話するシーンで、二人の間にH3-VRを置けば会話が綺麗に録れる。それだけなら普通のマイクと同じなのだが、H3-VRは編集時にマイクの向きを変えられる。これがすごい。
これがなぜ良いかというと、映画のロケ先では、スタジオと違って様々な環境音が溢れている。エアコンの音だったり、屋外の自動車だったり、工場が近いと唸りが聞こえるし、飛行機も来る。
そんな状況で無指向性のマイク(全方向からの音が録れる)には、そんな雑音がどんどん入っちゃう。だから、映画の現場ではショットガンマイクという狭いエリアだけ録れるマイクを使うんですよ。エリアが狭いから雑音も減るわけです。でも、エリアが狭いから、上記のような2人の会話だと、台詞ごとにマイクの向きを変えないといけない。これが結構大変で、職人芸になるのです。
でも、H3-VRならマイクを固定しておいて、編集時に喋っている方へマイク方向を変えれば良い(音のフォーカスを合わせるって感じ)だけ。まぁ、編集が大変になるわけですが、実際には大したことはないですな。

H3-VRのファームウェアに不具合あり=メーカー開発中(2019/03/08現在)

さて、出たばかりのH3-VRですが、ファームウェアにバグがあって、起動時にハングアップすることがあります。これはメーカーに確認済みで、現在、ファームウェアの調整中とのこと。近いうちに改良版を出すそうです。

どんなバグかというと、設定項目『リミッター=オン』かつ『(再生時)バイノーラル=オン』になっていると起動時にハングアップすることがあります。僕もなんどもハングアップして、メーカーに問い合わせて、上記の回答をもらいました。SDカードを刺さなければハングアップしない気がしますけどね。
何れにせよ、メーカーが修正中なので、待ちましょう。大したバグじゃないので。

立体音響マイクZOOM H3-VRを買ったぞ

衝動買いに限りなく近いのですが、映画録音部の桜風さんが、ZOOM H3-VRを購入。
夕方に届いて、ちょっとずつテスト中です。

立体音響って何だ?

ZOOM H3-VR わずか120gで手のひらサイズ。これで様々な形式の立体音響の録音ができる。ノイズも非常に少なくマイク感度も上々だ。

立体音響というのは、映画館で耳にする、音が空中を移動したり、耳元で囁く音が聞こえたり、後ろで物音がする、なんていう音の世界のことだ。映画では5.1chサラウンドというのがあって、もう、古くから使われてきている。ビデオカメラでも5.1chマイクが付いているものもあって、実は新しい技術ではないのだ。

しかし、最近登場してきているのがアンビソニックという技術で、VRカメラと組み合わせて、好きな方向の音を目の前に持って来られる技術が登場している。
つまり、収録時にマイクの周り360度全てを録音しておいて、後の処理で取り出したい音の方向を定めることができるのだ。

耳元で囁くASMRが大人気

これまで立体音響を録音するには、かなり面倒だった。
まず、バイノーラルマイク(イヤホン型で自分の耳にセットする)は、まぁ、簡単な方だが、如何せん、自分の耳にセットして使うので録音するのが面倒というか、自分がマイクになって被写体ならぬ被録体に近づかないと行けなかった。ダミーヘッドというマネキンの頭の形をしたバイノーラルマイクもあるが、恐ろしく高価で、やはりでかい。長方形の箱の両側に人間の耳の模型をシリコンで作ったマイクもあるが、あれも不気味で使いにくい。
いずれにせよ、これまでのバイノーラルマイクは、別にレコーダーを用意しないとダメで、ケーブルを這わせるなど、なかなか面倒な録音になっていた。

しかし、このバイノーラルは、人の耳で聞いているのと同じ世界がヘッドホンを通して構築できる。それゆえ、本当に耳元でささやかれているような聞こえ方がするので、Youtubeなどで大人気のコンテンツになっている。

本格的アンビエント録音時代の到来だ

さて、ここからが本題で、アンビソニックマイクというのがあって、これは4本のマイクを組み合わせて周囲の音を立体的に録音することができる。こちらだと、先ほどのバイノーラル的な音(耳元で囁くなど)は、編集時に4つのマイクの音の組み合わせで作り出せる。普通のマイクと同じ形状なので、録音は格段に楽になった。しかし、これも高価だし、アンビソニック対応の録音機でないと後処理が面倒になる。さらにケーブルが4本も必要で、これまた面倒。しかも、収録時にマイクの向きを変えられない(つまりマイクブームが使えない)ので、なかなか厄介である。

H3-VRはマイク with レコーダー

さて、今回購入したH3-VRは非常に優れたマイクだ。レコーダーが内蔵されているので、ケーブル無しで録音できる。
さらに、加速度センサーが内蔵されているので、マイクの向きを自動検出してくれる。だから、マイクを動かしながら収録することも可能で、これが録音の世界をぐっと広げてくれる(はず)。
さらに、収録時にはいわゆるRAWデータで録っておいて、あとでバイノーラルにしたり、普通のステレオにしたり、VR用の音声にしたりすることができる。
さらに、面白いのが、アンビソニックで録音したものをH3-VRで再生するときに、H3-VRを動かすと、再生音もその向きに変わっていく。実はこれが画期的で、立体音響編集では、音の向きを変えるのがパソコン上でマウスぐるぐると面倒なのだが、編集済みのアンビソニック・ファイルをH3-VRに入れて本体をぐるぐるすながら、それを再録音すれば、立体編集があっという間に終わる(はず)。

などなど、実験は続きます。

ラジオ納品終了=楽しかった

ふっくんのラジオ番組を編集し終えて、放送局へ搬入したぞ。
いやぁ、今回も面白かった。バブルガム・ブラザーズさんとの思い出、エピソード、80年代の芸能界からスタートして、現在の業界へ繋がる話、さすがトップアイドルの布川さんだ。

ラジオ局への搬入手順は結構面倒だ

いわゆる地上波というか、全国ネットできる放送局への番組素材の納品には、様々なルールがある。まぁ、テレビの方が面倒でラジオはそれほどでもないんだけど、使う音楽の著作権情報をに関係する書類作りが結構煩雑なんだ。

まず、『キューシート』というのがある。これは、放送するにあたって、番組内容がどのようになっているかを伝える書類だ。これを元に放送の送出機器のセットを行ったりする。
例えば、スポンサーの提供『この番組は〜の提供です』というのが、何時何分になんという言葉で入っているか、SS(サウンドステッカー)やJINGLEが何時何分に入るか(CMの入れ方に影響する)、BGMは何時何分に何を入れるか、曲の頭は何時何分化、曲紹介は?、曲のお尻は? 最終的なナレーションのお尻はどこか、などを表にして提出するんだ。
次に、『楽曲シート』というのを作る。これは音楽の著作権関係の書類で、BGMとそのままかける曲のタイトルと歌い手(著作権者)を表にしてまとめる。使われ方で著作権料の支払い区分が変わるのだ。

実は、テレビはこの著作権利用の報告が非常に適当(だと思う)。僕が番組をたくさん作っていた10年ほど前だと、半年に一回、番組内で何という曲を使ったかを書いて出していた。
でも、ラジオは真面目だなぁ。全ての放送で使用曲の一覧『楽曲シート』を作って提出する。うん、これはいいことだ。

搬入はネット経由でOK

ラジオは柔軟になったというか、番組の素材(音声ファイル)をメールなどで放送局へ搬入できる。これは非常に助かる。テレビ番組だと、結構な手間で、搬入作業だけど1日から2日かかる。でも、ラジオは数時間で終わり。ああ、幸せ。

ラジオCMはオンライン化されているぞ

ちなみに、ラジオCMは、今は全国共通の登録システムがあって、そのメンバーに加入し、専用のWEBサイトに納品する。それを放送に載せるための手順もオンライン化していて、かなりかっこいい。
そのシステムに入るにはいくつかのユーザーランクがあって、CMを作るだけの制作会社、放送局と直接やり取りする代理店、そして放送局の3つのレベルがある。さらに、制作会社だけど代理店機能がある場合(弊社の場合)は、代理店+制作会社という上から2番目のランクに属することになる。
売り上げに応じて年会費と従量制料金がかかってくる。まぁ、弊社はほとんど売り上げがないので、一番下の料金ランクで、年間1万円+CM1本数百円だ。

しまった、ラジオ番組実験用にH3-VRをポチってしまった!

いやぁ、しまった。VRマイクのZOOM H3-VRをポチってしまいました。3万4千円。お金ないのに
映画監督から電話が来て、昨年撮影した映画の録音とMA(音編集)を褒められて、ついつい舞い上がって、『よし、俺は音の最高峰を目指すぞ』と意気込んでしまいました。

その昔、3D映画は流行った時に、自社開発で3Dカメラを開発してたくさんの作品を作って以来、またまた人様があまりやらない分野に突撃してしまうのです。

立体音響は何年振りかなぁ?

立体音響は、初めてじゃありません。30年くらい前に高性能なMSステレオマイクに凝って、それをSTAXの高性能ヘッドホンを組みわせると、驚くほどの立体感があって、それでハマっていろいろ研究したことがありました。8年ほど前にもバイノーラルマイクを何本か買って比べてみたりして、お色気DVDを2作品ほどリリースしたこともありました(まだ売っているかも)。そもそも、エロいバイノーラル音声(実録)素材が、HDDを調べたら100時間分くらいあるじゃないですか。でも、お色気だから人気動画サイト(YouTubeなど)じゃ載せられないしなぁ。

H3-VRでいろいろ実験してみたい

さて、最近は、ほとんどの若者がスマホ&イヤホンでコンテンツを楽しむ時代なので、実は立体音響は受け入れられ易くなっていることも検証済みで、ASMRという耳元で囁くYouTube作品が何百万回も試聴されていて、専門のユーチューバーも大勢います。ただし、みんな美女。美女が耳元で囁くというのが売りですね。
ちょっと前に、僕も焚き火の音の立体音響を作ったことがあったけど、なかなか広まりませんでした。見せ方が悪いのかなぁ。

このH3-VRは、これ単体で立体感の編集ができるのが特徴で、しかも、録音した音声をこのH3-VRで再生しながら本体を動かすと、立体の音が移動してゆくということで、ホラー映画の音声にはもってこいな気がしてきました。
先週もホラー作品の音声を担当したのですが、それは普通のセリフと環境音の録音だけなので、まぁ、立体じゃないですね。
でも、次に声がかかる時には、立体音響ホラーを提案してみようと思います。

さて、Amazon様、明日、到着予定とのこと。
もう、ワクワクと後悔の入り混じった夜を楽しむとしましょう。

ふっくんのラジオ、編集終了『感動で泣いちゃったよ』

レギュラー番組の『ふっくん布川の光リアル道』(毎週水曜夜9時、エフエム福島)の来週分の編集が終わった。
今回はDJふっくんが『バブルガムブラザーズ』さんの話をしてくれたんだ。
いやぁ、編集していて笑ったし、泣いちゃった。

あれ、今週の放送、さっき終わっちゃったぞ。あはは、編集していて聞き逃した。
今週はアンルイスさんの話だったのになぁ。あはは。

カルロスゴーン容疑者が本当に日産をふっかつさせたのか?

カルロスゴーン容疑者が、10億円で保釈になる。
経営者仲間と話をしていると、日産を立て直したのだから、高額報酬は当たり前で特別背任は悪いにせよ、検察(日本)はやりすぎではないかという意見が多い。
しかし、僕は、報酬は極端に高いし、日産を担保に財テクをしているのは、悪質な特別背任であって、まともな経営者とは思えない。

そこで、そんな感情論を外して、客観的事実だけでカルロス容疑者について分析してみる。

日産の立て直しの引き金だが原動力じゃない

まず、日産を立て直したという点に、僕は大いに疑問がある。
その根拠は、

1:日産が必要としていたのは、キャッシュフローだった。

バブルの時代の日産の経営を覚えているだろうか?
本業の利益はほとんどなく、資産の多くを財テクに回し、まるで株屋のような経営だった。純利益の8割以上が資産運用で、車を作って売る気持ちがない状態だった。
そしてバブルが崩壊して、財務状況が悪化したわけだ。日産のダメなところは、この本業を疎かにして、バブルで資産が悪化したことだ。

2:日産は、旧経営陣を排除しなければならなかっただけ

日本でも有数な巨大企業で、大企業病にかかっているわけで、ダメな経営者でも内部では下ろすことが難しい。カルロス容疑者は、そういったしがらみなく、筆頭株主側として、旧経営陣を切った。それが大きいと考える。

3:カルロスゴーン容疑者が本当に優れているなら、本家のルノーが世界トップにもっと迫れるはず

ここが最も重要なポイントで、もし、カルロスゴーン容疑者が本当に優れた経営者であるなら、本家のルノーが日産よりも高収益になるはずだ。しかし、実際には日産の寄生虫のような経営になっている。

日産は、もともと技術力も開発力もあって、そこに資金が乗って再建しただけだ

上の分析を総合すると、ゴーン氏がやったことは、1:単に資金を持って来た、2:しがらみなく(失敗して来た)旧経営陣を切った、という2つの功績があるだけにしか見えない。
日産が復活したのは、元々あった技術力と開発力に資金が乗っただけだ。
もし、本当にカルロスゴーン容疑者が優れているなら、本家のルノーを世界一に押し上げることもできただろう。しかし、ルノーは潰れていないだけで、収益のほとんどは日産からの上納金。こんなものは経営でもなんでもない。むしろ、ルノー側は、経営能力なしで、資金運用の株屋組織だと言った方がいい。

ひどい特別背任罪である、むしろマネーロンダリングを疑いたい

さて、検察庁が指摘しているように、カルロスゴーン容疑者は、日産の社員の生活を担保に、自分の資産の保全をやり、それを隠して、さらに、法外な報酬を裏で約束させていた。
この裏で約束させている、というのが非常に怪しい。つまり、訴追せずに放置すれば、おそらく誰にも知られずに多額の現金が日本から消えて、どこかに行ってしまった筈だ。

もうちょっと裏読みすると、これまでも有価証券報告書に記載しない形の金融資産が動いている(自己資産の保全担保も資金の動きということ)。これを普通は『マネーロンダリング』と呼ぶ。

つまり、カルロスゴーン容疑者の闇は、もっと深いと考える。