H3-VRレビュー(1)

立体音響(アンビソニック)マイクのH3-VRを一晩使ってみて、とりあえずのレビューです。

低ノイズで高感度マイク

まず、さすが最先端のデジタルマイクだけあって、これまでのアナログ音響機器とは比べ物にならないほどの低ノイズ&高感度なマイクになっているぞ。アンビソニックじゃなく、普通のステレオマイクとして使っても遜色がない。これは放送品質というか、映画の録音でも、他の名機と呼ばれるマイク+レコーダーに負けない品質だと思う。それが3万4千円なのだから、いやぁ、びっくり。

H3-VRは、収録後にマイクの向きを自由自在に変えられる

映画の撮影現場でも活躍しそう。例えば2人の役者が向かい合って会話するシーンで、二人の間にH3-VRを置けば会話が綺麗に録れる。それだけなら普通のマイクと同じなのだが、H3-VRは編集時にマイクの向きを変えられる。これがすごい。
これがなぜ良いかというと、映画のロケ先では、スタジオと違って様々な環境音が溢れている。エアコンの音だったり、屋外の自動車だったり、工場が近いと唸りが聞こえるし、飛行機も来る。
そんな状況で無指向性のマイク(全方向からの音が録れる)には、そんな雑音がどんどん入っちゃう。だから、映画の現場ではショットガンマイクという狭いエリアだけ録れるマイクを使うんですよ。エリアが狭いから雑音も減るわけです。でも、エリアが狭いから、上記のような2人の会話だと、台詞ごとにマイクの向きを変えないといけない。これが結構大変で、職人芸になるのです。
でも、H3-VRならマイクを固定しておいて、編集時に喋っている方へマイク方向を変えれば良い(音のフォーカスを合わせるって感じ)だけ。まぁ、編集が大変になるわけですが、実際には大したことはないですな。

H3-VRのファームウェアに不具合あり=メーカー開発中(2019/03/08現在)

さて、出たばかりのH3-VRですが、ファームウェアにバグがあって、起動時にハングアップすることがあります。これはメーカーに確認済みで、現在、ファームウェアの調整中とのこと。近いうちに改良版を出すそうです。

どんなバグかというと、設定項目『リミッター=オン』かつ『(再生時)バイノーラル=オン』になっていると起動時にハングアップすることがあります。僕もなんどもハングアップして、メーカーに問い合わせて、上記の回答をもらいました。SDカードを刺さなければハングアップしない気がしますけどね。
何れにせよ、メーカーが修正中なので、待ちましょう。大したバグじゃないので。

コメントを残す