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超高級ヘッドホンSTAXで『伊勢正三 LIVE BEST ~風が聴こえる~』

DISK1は、多分、2本のギターとメインボーカルと小ラースの小さな編成。
さすがフォークソング。
コレで非常に広がりのある録音が素晴らしい。
フォークギターの優しい響がいいなぁ。
フォークソング、またブームが来るんじゃないかなぁ、来てくれるといいなぁ。

DISK2は神田共立講堂のライブで『22歳の別れ』だけど、会場の空気感がいい感じ。
アコースティックギターに軽くフランジャーがかかっているのも面白いなぁ。
77年の渋谷公会堂『なごり雪』は、定位が左にずれていて気持ち悪いなぁ。コレくらいは直してもいいのになぁ。

STAXはギターの細い弦の鳴りが気持ちいい

ライブ音源は、会場の大きさや観客のざわめきなどが聞こえてくるので、STAXの高い解像力がありがたい。

歌声用のマイクと楽器のマイクは別なわけだけど、さらに、会場用のマイクもある。楽器用マイクの音は、ミキシングで強めに入っていて、歌声はミキサーでのエコーに会場の響きが程よく混ぜてある感じ。この辺りの混ぜ具合がミキサーさんの技量なんだなぁ。

STAXでボブ・ディラン

STAXで色々聴きまくっているんだ。
1950-1970年代の録音が、結構面白い。
ステレオ録音が始まった頃かな。
1つ1つの楽器屋歌声をきちんと聞かせようとしている。

ボブ・ディラン

同じ『風に吹かれて(Blowin’ in the Wind)でも、録音が違うと聞きどころも違ってくる。このBlowin’ in the Wind(上の3番)の途中でハーモニカが入ってくるんだけど、驚く定位で登場。非常に面白い。

STAXヘッドホンと髪型について

一般的な話だが、ヘッドホンを音を聞く時にイヤーパッドが髪の毛を挟み込むと低域の音に影響が出る。
STAX(SR-L500MK2)の場合はどうだろうか? 前にも書いたが、僕はSR-L500MK2に関しては隙間がある方がスピーカーに近い空間を感じられるので、どうにか隙間を作りたい。ただ、髪の毛だとあまりよろしくない。そこで、僕は髪を刈り上げてしまった。

タバコの箱を挟んでみた

ちょっとイタズラで、発音部の下部にタバコの箱を挟んでみた。
いや、いい音だなぁ。長時間は亜たくなって耐えられないが、いい感じですな。
1cmくらい下部だけ隙間を開けているんだけど、低音はそれほど引っ込まずに、音の広がりが良くなる。まぁ、解像感はやや下がるかな。

密閉度をどこまで維持するか

メーカーとしては、高い密閉度を保って低音をしっかり聞かせたいということだと思う。事実、きっちりイヤーパッドを顔につけている時が解像感も低域も良くなる。その一方で、ヘッドホン特有の音像になる。つまり、頭の中、もしくは頭頂部方向で音がなっている感じになる。スピーカーのような音像の広がりは、ヘッドホンの仕組み上なかなか出ないのだ。まぁ、最新の立体音響の技術でバイノーラル式の音像の出し方もあるのだが、それは別の考え方になってしまう。仕組みとしては、左右の音の位相差を作り出す必要があるってことだ。また、立体音響マイクで収録するという方法もある。弊社にも立体音響マイクがあるから、それとSTAXを組み合わせてみて、どうなのかは、いずれレポートしたいと思っている。

さて、密閉度の話に戻ると、実はSTAXの大きなイヤーパッドだと、顔の形(輪郭など)が密閉度にかなり影響すると思う。顔の凹凸によって隙間が多少なりともできる。それを強いヘッドバンドで締め付けてなるべく無くそうというのがSTAXの考え方だと思う。
つまり、実は人によって密閉度に差ができてしまうことは避けられないはず。ということは、人によって聞こえ方に差が出ているということだ。ネット上のレビューを読むときも、この点には注意しなければならないと思う。特に、お店で視聴してきた程度の聞き方だと、ちゃんとした音を聞いていない可能性がある。
また、前にも書いたが、イヤーパッドが潰れてくるくらいでちょうどいい密閉度になると思っている。

最適な掛け方を探せ

STAXは耳への当て方でかなり音質が変化する。それゆえ、最善の当て方を探る必要がある。もちろん、他のヘッドホンでも当て方で差が出るのだが、イヤーパッドがそれほど大きくないので、隙間ができる心配があまりない。ところがSTAXは縦長なのでフィッチするかどうかがかなり絶妙なバランスになる。
縦型の最新版はSR-L700MK2とSR-L500MK2だが、その辺りは改良されているようだ。それでも、ほんの少しの位置決めで微妙な音を聞き分けられるかが変わってくる。まぁ、ボリュームを上げてしまえばそれほど差が出ないのだが、より高音質を求めるのであれば、掛け方に気をつけるのが一番いいということがわかった。