ワンシーズン中華製FFヒーターを使ってみて

自作取り付けで中華製FFヒーターを使ってみた使用レポートを書いておきます。概ね良好でした。昨年の11月に取り付けて、まる3ヶ月、車中泊日数は合計で20日間くらいです。

中華製FFヒーター。金属フレームに入れて軽自動車の車内にむき出しで設置している。

故障は皆無、点火ミスもない

まず、基本的な動作ですが、点火ミスも失火もなく、ガス漏れも燃料漏れもありませんでした。非常に安定していて良好です。
取り付け当初は、運転のオンオフ、時計&タイマー、出力調整だけしかできないコントローラーでしたが、無線リモコンが使えて、動作状況が確認できる高機能なコントローラーに交換。温度計も付いていて、室内気温を設定して動作させることができるようになりました。

関東の気温では室内温度設定機能はダメ

さて、実際に温度設定で運転してみると、設定温度になるまでフルパワー運転になり、かなりうるさくて困りました。しかも、設定温度になると運転は最低出力になるのですが、そもそも5kWもあるので、軽自動車の狭い室内だと温室みたいになっちゃう。設定温度以上の室温でも運転が止まることはないので、外気温によっては、どんどん暑くなる一方。そこで窓を開けて室温調整をすると、コントローラーに温度センサーが内蔵されているので、コントローラーに冷たい空気が当たるとヒーターは最高出力に!

ということで温度設定で使うには、軽自動車サイズではダメでした。雪国くらい気温が低いとうまくいくかもしれません。結局、僕の場合は手動で出力を調整するのがベターでした。
軽自動車の狭い空間では、5kWヒーターは強すぎで、すぐに室内が暑くなっちゃう。それでいて、断熱性能が悪い軽貨物(4ナンバー)車両は、暖かいところは火照るほどで、断熱の悪い窓や金属部分は非常に寒い。ということで、毛布などをたくさん積んで、冷たい空気が流れてくるところをシャットアウトしないとダメでした。

ということで、車中泊にはしっかりとした断熱が必須と知りつつも、FFヒーターがあれば断熱が不十分でも大丈夫かもしれないと思った私がバカでした。

サブバッテリーが上がった!

さて、唯一のトラブルはサブバッテリーが空になってしまったこと。それでサブバッテリーを痛めてしまった気がします。
サブバッテリーはソーラーパネルのコントローラーと走行充電器を並列につないであり(これで4年間トラブルなし)、車内で使う電気は全てソーラーコントローラー経由にしてあります。
ところが、電子レンジとFFヒーターだけはバッテリーから直接繋がないと動作が不安定になるので、直付けしてあります。本当はもっとパワフルなコントローラーを付ければいいのかもしれません。そうすればバッテリー電圧が下がったら電力使用を自動的にゼロにできるからです。逆にいうと、電子レンジもしくはFFヒーターは、バッテリー電圧が下がっても待機電力を使い続けたということです。

空になったのは関東で雪が積もった日(2日間)の翌日、電圧計が8Vちょっとで警告を発していました。つまり、雪でソーラー充電ができず、FFヒーターと電子レンジの待機電力でバッテリーが空になってしまいました。電子レンジもFFヒーターも、使うときには電圧監視して動作を止めるのですが、待機中にはバッテリーの電圧低下に御構い無しに待機電力が使われるようです。

実際には合計(電子レンジ、FFヒーター、ソーラーコントローラー経由のUSB電源アダプターなど)で0.3~0.5A程度流れていて、108Ahのサブバッテリー(ディープサイクル)ですが、仮に50%充電の状態から0.5Ah流れているとすると、

108Ah * 0.5 / 0.5Ah = 108h = 4.5days

つまり、ソーラー充電ができないと4日半くらいで空っぽになる計算です。今回は2日間積もって、1日開けて、また2日間という雪だったので、ちょうど空っぽになりそうなタイミングです。
(その間、キャンピングカーは走っていません)

余談ですが、空荷なたったバッテリーは、高機能充電器で満充電にしたのですが、どうも元気がない。劣化してしまったかもしれません。

FFヒーターは使わないときには元電源を切れる仕様に

ということで、まぁ、もともとバッテリー自体が利用4年目に入りくたびれてきていたかもしれないのと、しかも雪が積もって氷点下になっていたこともあるので、FFヒーター自体が悪者という結論にはしちゃダメなんですが、対策としては主電源が完全に切れるシステムにしておくのがベターだということになります。

もともと、FFヒーターも電子レンジもコネクター経由で電源供給しているので、このコネクターを外しておけば電気を食いません。ここ数日、このコネクターを外しておいて、ソーラー充電と走行充電をしています。その結果、バッテリーは健全な電圧に戻っています。走行充電器にはバッテリー活性化回路(高電圧パルスを出して、バッテリー内部の電極表面の結晶化した成分を分解する)が入っているので、それでちょっと元気になったのかもしれません。

まあ、気温(バッテリー温度)の問題なのか、待機電力の問題なのか、結論を出すのは難しいのですが、いずれにせよ、主電源を切れるシステムは必須だと思います。

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