エッセイなら直感で書いてもいいか知れません。なぜなら、読者は生な著者の心の動きを知りたいからです。しかし、ノウハウ本はそうはいきません。人が何かを学ぶということは、その人の頭の中に技術を植え込むということです。技術は修行によって身に付くもののですが、本を読んで同じ効果を上げるのはどうしたら良いでしょうか?
そのためには、修行と同じ手順が必要です。基礎を押して、それが習得できたかどうかを確認して次の技術を教えるという手順です。
カタログ的ノウハウ本は読者を向上させない
書籍で同じように手順を教えるには、何を教えて、著者には見えない読者がどれだけマスターしているのかを念頭に置き、その基礎がマスターした人にしか分からない課題を出し、それを乗り越えたら次の手順へ進まなければなりません。
しかし、昨今売れている本は、カタログのようになっていて、どこから読んでも分かるようになっています。だからこそ売れるのです。ですから、もし、売れる本を書きたいならカタログ的な構成にする必要があります。そして、読者がノウハウをマスターしなくてもいいんだ、という割り切りが必要です。
教科書的な本は本気の読者にしか読めない
本を読んで何かをマスターしようというのは、実は虫がいい話です。情報だけ手に入れて何かができるというなら、学校や自動車教習所やお稽古事は必要ありません。
本当に読者を向上させる本は、教科書的です。途中を読み飛ばすことはできません。すべての手順が書き込まれていて、その通りにやれば本当に出来るようになる、それが良書です。
しかし、その良書は、読者に忍耐を強います。
では、どんな本が本当はひつようなのでしょうか? それは、きちんとした手順を追いつつ、読者のストレスを最少限度に留め、逆に1つの手順を学ぶごとに喜びがある本が、本当の良書です。
もちろん、難解さゆえに、読破するときの喜びもあります。そんな本は、実はプロ向け、もしくは本当に向上心のある人向けなのです。
一般書を書くなら、カタログ的な本の書き方がおススメです。教えて講演を行うというような生き方を目指すのであれば、ぜひ、教科書的な本のかきかたに挑戦していただきたいと思います。
その時に必要なのが、書籍の設計図=台割
そんな教科書的な書籍を書くなら、ぜひ設計図を完璧にして頂きたいと思います。設計図が適当だと、執筆時間が無駄に伸び、それは読者のストレスの元にもなります。設計図だけでもやる気が出る、そんな設計図を作りましょう。
そのために自動記述テンプレートがあるのです。