放送で使うマイクのことを書いておこう

ふくしまエフエムでレギュラー番組を持っているのです。
シブがき隊のふっくんと一緒にしゃべています。

本当はディレクターなのですが、最近はタレントさんとディレクターが掛け合いの番組が増えています。

マイクが難しい

収録は、実はダンススタジオでやっています。本当は録音用スタジオが必要なのですが、予算の関係上、自社のダンススタジオで収録するのです。

こうなると難しいのがマイクです。
感度がいいマイクだと、部屋の残響が酷くなります。
つまり、高ければいいというものじゃない。
そこで、残響に強いマイクを選択することになります。
残響に強いというのは、マイクの真ん前の音だけ拾って、周囲の音を拾わないマイクです。プロ用のボーカルマイクがその1つです。バンドのボーカルというのは、楽器の音が周りでガンガン鳴っているところで歌いますから、その周囲の音を拾いにくいマイクを使うことになるわけです。

SHUREのbata58A

放送局などで定番のマイクがSHURE社のbata58A(通称ゴッパーエー)というマイクです。狭単一指向性マイクといって、マイクの真ん前(マイクの芯と言います)しか拾いません。でも、これが難しい。ラジオの場合には、出演者があっちを向いたりこっちを向いたりします。すると、マイクの芯から外れて声が小さく鳴ったり声質が変わっちゃいます。
bata58Aはナレーションのように一人で喋る場合には最高のマイクです。よほどうるさい場所でなければ、エアコンが点いていてもスタジオクオリティーになります。
でも、ラジオじゃ不向きです。

SHUREのSM63L

同じくSHUREのSM63Lというインタビューマイクがあります。テレビでレポーターが持っている細長い銀色のマイクです。これ以外のインタビューマイクは、NHKの使っている先がごつい黒いマイクかなぁ、あれもSHUREかな。
SM63Lは、単一指向性マイクといって、先ほどのbata58Aよりは広い範囲を拾います。でも、指向性があるので真横くらいになるとダメです。ちなみに無指向性マイクというのもあって、これはどの向きからも同じように拾えます。ビデオカメラのマイクが無指向性のタイプが多いっす。無指向性マイクは向きに関係なく録れるので簡単ですが、その代わり、周囲の雑踏も入っちゃいます。
SM63Lは程よい範囲の音を録れます。

さて、これをラジオの収録で使えるかどうか、もちろん、インタビューしたものを会話の間に入れることはあるのですが、番組全体をこのマイクで録るのはどうかなぁ。

beta58AとSM63Lの音質の違いは、簡単にいうと低音が響くかどうかです。本当はもっと違うのですが、放送レベル(つまり音楽品質より雑)にすると、まぁ、低音が綺麗なのがbata58A、低音がほとんど聞こえないのがSM63Lです。

AMラジオとFMラジオの音質の差

さて、ラジオ放送は、まぁ、最近はAMもFMもそんなに差がなくなったのですが、もともとAMラジオは音質がそれほど高くなく、FMラジオは音楽にも対応した高音質だという特徴があります。
でも、最近は技術が進歩したので、それほど技術的な差はありません。でも、実際の聞こえ方というか調整で言えば、FMラジオは低音がバリバリに聞こえます。AMラジオは低音をカットしているのかなぁ、人の声が非常によく聞こえる(つまり低音をカットした)音質だなぁ。

ということでマイク選びを考えると、beta58AはFMラジオ向気なんですね、難しいマイクだけど。
そして、SM63LはAMラジオっぽいです。というか、このマイクで録るとAMラジオの音に聞こえてきます。

飲み屋でふっくんと会話しながら番組づくり

今目論んでいるのが、ふっくんと飲み屋で会話するのを、そのまま番組にしようかということ。
さて、マイクをどうしようかなぁ。
ヘッドセットにするといいと思うんだけど、FM品質のヘッドセットマイクは、結構高価なんだよなぁ。
放送用のピンマイクでやるか。どうしようかなぁ。

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